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松坂屋美術館「ミュシャ展」

先日、松坂屋美術館で開催中の「ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」(12/9-1/21)を観賞してきた。

松坂屋美術館に久しぶりに来館。

館内撮影OK(動画・フラッシュはNG)。遠慮なく。

 

アール・ヌーヴォーの代表的な画家として知られるアルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、サラ・ベルナールの演劇ポスター「ジスモンダ」をはじめとする数々のポスター作品で知られていますが、実際に彼が手掛けたジャンルは非常に多岐にわたりました。ミュシャ作品に特徴的な優美な女性像と、花々を組み合わせたグラフィックおよびプロダクトデザインは、絵画作品とはまた異なる魅力を宿しています。

本展では、チェコ在住のズデニェク・チマル博士のコレクションから、19世紀、ベル・エポックの時代を象徴するミュシャの芸術の中で、特にデザインの仕事に着目し、マルチ・アーティストとしてミュシャについてひもときます。書籍の挿絵、ポストカード、お菓子や香水のパッケージ、宝飾品などを中心に、油彩画、水彩画、素描、写真まで、さまざまな形のミュシャ作品をおたのしみください。「全169点(内、初排日92点)」 ~ちらしより~

 

定期的にもミュシャ展は巡回しているが、ズデニェク・チマル博士のコレクション展は初めて。

 

書籍「装飾アルバム」より「花言葉」(pl.35)「ビザンティン」(pl.46)1900年 リトグラフ/紙

「装飾アルバム」は複数の画家による多数の装飾パネルと装飾デザインが所収された3冊セットの図画集である。同書には、ミュシャがパリのカール・グスタフ・フェラー工房のために考案した、室内装飾用布地のための2つのデザイン(「花言葉」と「ビザンティン」)が掲載されている。~解説より~

 

雑誌「フィガロ・イリュストレ、1986年6月第75号」(レ・カフェ・コンセール特集)表紙「イヴニング・コンサート」1896年 リトグラフ/紙

 

連作ポストカード「12ヶ月」1900年 リトグラフ/紙

 

ポスター「ジスモンダ」

 

ポスター「椿姫」

 

ポスター「ロレンザッチオ」1896年 リトグラフ/紙

 

ポスター「サマリアの女」1897年 リトグラフ/紙

 

ポスター「メディア」1898年 リトグラフ/紙

 

ポスター「ハムレット」1899年 リトグラフ/紙

 

 

 

 

連作装飾パネル「四季:春、夏、秋、冬」

 

 

チェコスロヴァキアのコルナ紙幣、郵便切手とデザイン画 1918-1931年 凹版印刷凸版印刷/紙

 

装飾皿(フェルストリッヒ・シュトールベルクシェス・ヒュッテンアムトイルゼンブルク製) 1900年 鋳造/鉄

左「ビザンティン風の頭部:ブルネット」右「ビザンティン風の頭部:ブロンド」

 

インゼンブルグ(ドイツ)の周辺では鉄鋼が採掘されていたが。それは、1530年にはこの値に鉄鋼所を設立していたシュトールベルクのボトー伯爵(1467-1538)によって行われていた。その鉄鋼所は武器の他にも、オーブンなど日用品も製作していたが、19世紀末の転換期、鋳造技術を使った新しい製品の製造を模索して優れた芸術家たちの作品に着想を求めた。そのひとりがミュシャであり、ここでは「ビザンティン風の頭部」の図像が用いられている。~作品解説より~

 

 

 

 

フリーメンスンのヤン・アモス・コメンスキー支部のメダル 1918年 カラー・エナメル塗装/ブロンズ、リボン

 

1898年に、ミュシャはフリーメイすんのパリ支部に入会した。1918年にチェコスロヴァキアが建国された後、ミュシャは、プラハでの最初の支部であり、ヤン・アモス・コメンスキー(モラヴィア頭部生まれの教育学者)の名前を冠した支部の設立において重要な役割を果たしました。また、ミュシャは、チェコスロヴァキア支部のために、本展に出品されたこのメダルを含めて、いくつかのデザインを手かけている。~説明より~

 

 

写真「フリーメンスン(チェコスロヴァキア)の衣装を身につけたミュシャ」1926年 写真/紙

 

油彩画「ヨハン・バウアーの肖像」1882年 油彩/カンヴァス

油彩画「カタリナ・バウアーの肖像」1882年 油彩画/カンヴァス

一対のバウアー夫妻の肖像画は、おそらく注文製作である。ミュシャは、これらの肖像画をミクロフで描いており、当時22歳であった。ミュシャは、装飾工房の絵描きとして雇われるかたわら、地元の人々の肖像画を描くことで副収入を得ていた。この頃、ミュシャが描かれた人々の内的な性格までも表現する写実的な表現で描いていたことがよく分かる。ミュシャは、まず黒色の背景から描きはじめ、その後、繊細に描かれた顔の明るい部分を描いた。~説明より~

 

油彩画「エリシュカ」1932年 油彩/カンヴァス

この油彩画には、ミュシャの友人の建築家ヤロスラフ・ヨゼフ・ボリーフカの娘、16才のエリシュカ・ボリーフカ(1914-2002)が描かれている。ヤロスラフ・ヨゼフ・ボリーフカは一家でチェコスロヴァキアからアメリカへ移住し、カルフォルニア大学バークレー校の教授となった。ミュシャとボリーフカ一家は親しい友人で、互いに頻繁に訪ね合っており、エリシュカはミュシャの息子であるイージーミュシャと友人でもあった。~説明より~

 

水彩画「ヒナゲシ」1904年 水彩、グワッシュ/紙

 

 

 

挿絵原画「プラチスラヴァのマリア・テレジア(シャルル・セニョボス著、「ドイツ史の諸場面とエピソード」)」 1896年 水彩、グワッシュ、白色ハイライト/紙

 

水彩画「クリスマス」1936年 水彩、グワシュ/紙

 

年譜の最後「1939年 春、フリーメンスンの会員であることを理由にゲシュタボに逮捕され」とある。

初めて知った事実だった。