稲沢市荻須記念美術館で開催中の展覧会「特別展 生誕120年記念 荻須高徳展 -私のパリ、パリの私-」を鑑賞してきた。
愛知県稲沢市の稲沢公園内にある市立美術館。
1983年(昭和58年)に開館。
同市出身の荻須高徳氏(1901年(明治34年)-1986年(昭和61年))が生前に寄贈した作品が中心。
復元されたアトリエもある。
休日の午後4時ごろ、閉館まであと1時間、空いている。
スタッフさんの人数の方が多いぐらい。
小部屋の展示室は貸切で鑑賞出来る。
特別展は大人当日券1,000円だが、美術館のHPに割引券があり、スマホで提示すると800円に割り引いてもらえる。
荻須高徳(1901-1986)の生誕120年を記念する今回の展覧会では、パリの街並みを描いた作品を中心に、渡仏初期から晩年までの荻須の代表的な油彩画81点を一堂に展示します。また、荻須の画文集『私のパリ、パリの私 荻須高徳の回想』に掲載された素描や収録されている荻須のことばをあわせて紹介し、長きにわたる荻須の画業を振り返ります。
館内は撮影NG。
1カ所ぐらい記念撮影スポットがあるとよいですな。
生活感のある街並を切り取った作品がずらっと。
同美術館所蔵のものが多いが、ご遺族のもとにある作品だろうか所属先の記載のないものもけっこうある。
近隣の美術館や、民間企業が所蔵の作品も。
年代を追って並べられていて統一感がある。
グーグルマップのストリートビュー、絵画バージョンのよう。
言い方がアレですな。
「ブラディ通り、緑の看板のカフェ」(1985)など、最晩年の作品が若い頃の作品より色鮮やかな印象なのは、制作年が新しいからなのだろうか。
パリの建物以外の作品は趣が異なるので目立つ。
イギリスの「バンバラ城」(1952年 碧南市藤井達吉現代美術館蔵)は城主がバンバラ城に氏を招待して描かせたものだそう。
鈍色空、荒野の中の要塞。
上皇陛下が皇太子時代にバンバラ城を訪問したとき、氏が描いた作品をプレゼントしたという逸話が紹介されていた。
ゴッホをオマージュした「麦畑」(1954年 稲沢市荻須記念美術館蔵)はきれいな黄色が印象的な作品。
1時間では足りなかった。