内藤記念くすり博物館を見学してきた。
製薬会社のエーザイが運営している。
こちらは入館無料。
すばらしい。
緊急事態宣言中は閉館していた。
現在は開館時間、休館日を変更している。
(開館時間:9時30分~16時、最終入場時間15時30分、休館日:日・月曜、年末年始)
こちらに出かけるのは今回が2回目。
5年ぶり。
平日の午後、来館者はまばら。
ゆっくり見学できる。
受付で、検温及び個人情報(氏名、市、電話番号など)を記載。
白沢(はくたく)
最初の展示物。
目力が強い。(9個ある)
江戸後期にコレラが大流行した時にキャラ立ちしたよう。
今のコロナ禍ではアマビエさんだが、白沢さんでもよかっただろうにと思ってしまう。
現代の医薬。
エリブリンメシル酸塩、天然植物由来の新しい医薬品。
イマチニブ、慢性骨髄性白血病の治療を可能とした。
ドネペジル、認知症を遅らせる。
壁にずらっとパネルで説明も。
白沢さん、いろいろ。
病除けのおもちゃいろいろ。
赤が着色されたものは疱瘡(天然痘)除けなんだそう。
現在でも利用される生薬、葛根湯(ツムラ)。
葛根(カッコン)、大棗(タイソウ)、麻黄(マオウ)、桂皮(ケイヒ)、甘草(カンゾウ)、芍薬(シャクヤク)、生姜(ショウキョウ)
ググってみたところ、
クソニンジンから抽出されたアルテミシニンは、中国初のノーベル賞受賞科学者の屠呦呦氏が発見とのこと。
新型コロナウイルスの治療薬としても、研究されているそう。
百草丸や陀羅尼助の主成分はともに黄柏という生薬なんですな。
正露丸、仁丹、太田胃散のレトロな看板。
パストゥール、コッホなど歴史上の細菌学者。
江戸時代の薬箱。
右の葵の紋がある薬箱は徳川14代将軍に降嫁された和宮様ゆかりのものだそう。
歴史上の人物と感染症。
パネルの展示がたくさんで、ひとつひとつにボリュームがある。
興味深い内容ばかりだが、閉館時間の案内のアナウンスが流れてしまった。
約1時間、医薬品つながりの日本史、世界史、生物、化学をまとめて勉強できた。
博物館を見学する前に薬草園を散策。
案内があり、面白い。
アイ(染料、解熱、解毒、止血)
藍染め原料ですな。
エゴマ(殺菌、解熱、鎮咳)
ハネセンナ(瀉下)
キヌワタ(通経、繊維原料、綿油)
クミスクチン(利尿)
ノコギリソウ(健胃、強壮)
ギンバイカ(収れん、強壮、防腐)
ロシアンセージ(観賞用・ポプリ)
シオン(去痰、鎮咳)
散策したのは一部だけ。
薬草園附近はよい香りに包まれていて、癒やされる。
お花が多い春にも出かけてみたい。