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日常のいろいろをメモ。

京都市美術館「ルーヴル美術館展 日常を描く―風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄」

 
京都市美術館で開催中の展覧会

ルーヴル美術館展 日常を描く―風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄

先日鑑賞してきた。
 
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開催期間 2015年6月16日(火)~9月27日(日)
 
平日の正午近い時間だが、当日券購入行列だけでなく、入場待ち行列もできていて、大盛況。
 
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エントランスに、今回の目玉作品のフェルメールの「天文学者」の大きな看板があるので記念撮影をしたいが、こんな状況なのでかなわず。。。
これでも少ない方、、、
 
当然館内も大勢のヒトで、、、
作品を鑑賞するというより人ごみをいかにかき分けるて???
 
ふぅ~。
 
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農民や労働者の日々の営み、男女の恋愛模様、母と子の姿や家庭生活など、ありふれた日常を描いた「風俗画」。本展では多様性にみちたヨーロッパの風俗画の展開を、古代エジプトギリシャの作例を起点に、16世紀初頭から19世紀半ばまでの絵画約80点によってたどる。17世紀オランダ絵画を代表するフェルメールの円熟期の傑作、《天文学者》は、日本初公開となる。 ~京都市美術館のHPより~
史上空前!風俗画の歴史を一望する珠玉のコレクション、約80点が来日
日常生活を題材とする風俗画は、社会の状況や世相を如実に反映するため、時代・地域によってさまざまに異なる展開を遂げてきました。
そのあまりにも豊かな多様性のゆえでしょうか、これまで開催された風俗画の展覧会は、オランダ17世紀、フランス18世紀など限定的なものが主流であり、時代と地域を横断しながら包括的に風俗画の歴史を跡付けることを試みた展覧会は、日本のみならず、世界でもほとんど例がありません。
本展では、ルネサンスが最後の花を咲かせた16世紀初頭から、現実に目を向けるレアリスムが勃興した19世紀半ばまで、約3世紀半にわたるヨーロッパ風俗画の多様な展開を、約80点の名画によってご紹介します。また、風俗画の起源として、古代ギリシャやオリエントの作品も出品される予定です。

待望の初来日! フェルメールの《天文学者
17世紀オランダを代表する画家フェルメールの円熟期の傑作、《天文学者》が待望の初来日を果たします。ルーヴル美術館に所蔵されるフェルメール作品は2009年に来日を果たした《レースを編む女》と、《天文学者》の2点のみです。
そのため、常設展示に欠かせない《天文学者》は、ルーヴルを離れることがきわめて稀な作品のひとつでした。本展は、この貴重なフェルメール作品を日本で堪能できる、またとない機会です。

レンブラントルーベンスドラクロワ、ミレーなど、各国・各時代の巨匠の名画が集結
16世紀イタリア・ヴェネツィア派を主導した巨匠ティツィアーノ、16世紀ネーデルラント絵画を代表するブリューゲルやクエンティン・マセイス、17世紀フランスの風俗画を語るうえで欠かせないル・ナン兄弟、17世紀スペイン・バロックの巨匠ムリーリョ、18世紀フランス・ロココ絵画をけん引したヴァトー、ブーシェシャルダンフラゴナール、そして19世紀レアリスムの旗手コロー、ミレー…。
本展では各国・各時代の「顔」ともいうべき画家たちの珠玉の名画が、「風俗画」の枠組みのもとに集結します。
現実と虚構が入り混じる、「風俗画」のおもしろさ
日常生活がいきいきと描写された風俗画を通じて、私たちは何世紀もの時をさかのぼり、時代も国籍も階級も異なる人々の服装や髪形、生活習慣などを事細かに知ることができます。
とはいえ、風俗画は単なる現実の記録ではなく、あくまで絵画であることに注意しなければなりません。
描かれたものが制作当時に属するのか、違う時代のものなのか、描かれた情景が日常生活のありのままの再現なのか、より深い意味を担っているのか――現実と虚構が入り混じる風俗画は、私たちに尽きせぬ謎をつきつけ、それを読み解く楽しみを与えてくれます。 
ルーヴル美術館展のHPより~
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会場は8つにわけられている。
 
プロローグⅠ「すでに、古代において…」風俗画の起源
古代文明の出土品が展示してあるが、人の多さに負けて、まったく鑑賞せずスルー。。。
もったいなかった。。。
 
プロローグⅡ「絵画のジャンル」
同様に鑑賞せず。。。
 
第Ⅰ章「労働と日々」-商人、働く人々、農民
こちらに入ると少し空間ができてくるので、隙間を狙って一部鑑賞した。
 
印象に残った作品
ウジェーヌ・ドラクロワ「鍛冶屋」1822年頃
この作品はルーヴル美術館所蔵作品ではなく、国立ウジェーヌ・ドラクロワ美術館所蔵とのこと。32.3×23.5cmの小作品。
 
ヘンリット・ファン・ホントホルスト「抜歯屋」1627年 
ジャンドメニコ・ティエポロ大道芸人、または抜歯屋」1754年-1755年頃
二つの抜歯風景が並べて飾ってあり、対比もおもしろい。
 
バルトロメ・エステバン・ムリーリョ「物乞いの少年(蚤をとる少年)」1647-1648年
 
 
第Ⅱ章日常生活の寓意-風俗描写を超えて
こちらには今回の目玉のフェルメールがある。
十重二十重の人だかりであるが、何としても一番前で鑑賞せねばと粘る。
 
フェルメール天文学者」1668年 51×45cm
暗い照明と押すな押すなの人ごみでうんざりして雑念ばかりで思う存分鑑賞できなかったが、絵筆の跡がわかるぐらいの間近でと少し離れたところでと、印刷物からはわかりえない質感を目の当たり鑑賞でき遠路はるばる鑑賞しに来た甲斐があった。
が、もう少しゆったり鑑賞したかったな。無理か。。。
 
レンブラント・ハルメンスゾーン、ファン・レイン「聖家族、または「指物師の家族」1640年 41×34cmの小作品
 
ルーカス・ファン・レイデン「トランプ占いの女」1508年-1510年
ニコラ・レニエ「女占い師」1626年頃
こちらも並べて飾られており対比がおもしろい。
 
ジャン=パティスト・グルーズ「割れた水鏡」1771年
胸元がポロリとしている様子乱れたバラの飾りの様子から特権階級に弄ばれたうら若い婦人がモデルだったのかもしれないと思いつつ、淡い色合いの色彩の美女ぶりがロマンチックで気に入った。
 
 
第Ⅲ章 雅なる情景-日常生活における恋愛遊戯
 
ジャン=アントワーヌ・ヴァトー「二人の従姉妹」1716年頃
当時の隠語で従姉妹というのは親しい女性を指すとのこと。ほぉ~。
その意味を知ってこの絵画を眺めると、二人の女性の間に男性がおり、一人の女性にバラを手向けている。その姿を眺める後姿のもうひとりの女性が描かれており三角関係模様の様子。女性週刊誌的な発想を妄想してニンマリする。
 
この章はすべて男女の色事が暗示されており、一番楽しかったかもしれない。
 
 
第Ⅳ章 日常生活における自然-田園的・牧歌的風景と風俗的情景
 
ペーテル・パウルルーベンス「満月、鳥刺しのいる夜の風景」1635-1640年
静かな風景だが、ルーベンスなんだぁとしみじみ鑑賞。
 
シャルル・パロセル「象狩り」1736年
荒れ狂う象を何人もの男が武器をもって取り囲んでいる勇ましい。象が微妙になんか違うなぁと思いつつ、写真がない当時、デッサンはたいへんだったかもと思いを馳せる。
 
 
第Ⅴ章 室内の女性 -日常生活における女性
 
ティッツィアーノ・ヴェチェッリオ「鏡の前の女」1515年
もう一つの目玉のティッツィアーノ。
こちらは割合ゆったり鑑賞でき、満足。
 
フランソワ・プーシェ「オダリスク」1745年
豊満なおしり丸出しの若い女性がうつぶせに寝転がっているエロチックな作品。
プーシェの若い後妻がモデルともいわれているとのこと。
 
 
第Ⅵ章 アトリエの芸術家
 
ジャン・シメオン・シャルダン「猿の画家」1739-1740年頃
アレクサンドル=ガブリエル・ドゥカン「猿の画家」または「アトリエの情景」1833年
どちらも画家を猿に模してキャンパスに向かわせている。
 
ユベール・ロベール「ルーヴル宮グランド・ギャラリーの改修計画 1798年頃」1798年
グランド・ギャラリーはなるほど、このぐらい広かったなとはるか昔に出かけた記憶を思い起こさせる。
いつかもう一度ルーヴル美術館に出かけたいという思いを強くさせられた。
 
 
なんだかんだで1時間超えて楽しんだ。(人ごみに耐えたとも。。。)
 
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帰りがけに、一瞬だけ行列が途切れた。
 
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ルーヴル美術館展 日常を描く―風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄
京都市左京区岡崎円勝寺町124(岡崎公園内)
 
 
続いて、お隣で開催されている「マグリット展」へ。
 
と思ったが、隣接している平安神宮を参拝してリフレッシュ。